【第1章】「紅茶に魅せられた人生」のはじまり
セイロン島(現スリランカ)で紅茶の栽培が始まったのは、19世紀半ばのことでした。それ以来セイロンは、世界で最も上質な味わいの紅茶産地として知られるようになりました。世界中の多くの家庭で、人々が「カップ1杯のセイロン紅茶」を囲み、ティータイムを楽しむようになると同時に、茶葉を育てる茶園で働く人々にとっては、紅茶は砂糖をたっぷり加えて、大切な栄養源として広く飲まれるようになったのです。
こうして紅茶はセイロン島を代表する産業へと発展し、多くの人々が紅茶の仕事に魅力を感じて、携わるようになりました。のちにディルマのブランド創始者となるメリル・J・フェルナンドも、その1人でした。
メリルは1930年5月、セイロン西海岸の漁村ネゴンボで誕生しました。人々にティータイムを通じた憩いの場を提供し、セイロンの人々の暮らしを支える存在である紅茶を、さらに世界に広めていきたいと願ったメリルは、紅茶の本場であるイギリスのロンドンへ渡り、セイロン出身者で初のティーテイスターの訓練生となりました。この時メリルは20歳。以来今日まで約60年に渡って続く、まさに「紅茶に魅せられた人生」のはじまりでした。
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